あかつきブログ

仏教、音楽、世の中の出来事、サッカーなどについてあかつきが感じたことをゆるーく書きます(^-^)

昭和元禄落語心中 第8話

昭和元禄落語心中 第8話】NHK、金曜22時

https://www.nhk.or.jp/drama10/rakugo/

 

あらすじ

与太郎(竜星涼)が元いた組の親分(中原丈雄)の元に小夏(成海璃子)が報告に向かい、与太郎もかけつけます。与太郎助六襲名を控え、自分の落語をみつけることができるのでしょうか・・・というストーリーでした。

 

感想

週刊誌に過去を暴かれた影響と自分の落語が見つからないという焦りから、与太郎の独演会は大失敗に終わります。

そして公演のキャンセルが相次いでいる師匠の元へ謝罪へ向かいます。

八雲(岡田将生)は与太郎の背中のタトゥーを見て言葉をかけます。

「筋彫りだけど見事な鯉金じゃねぇか」

「お前さんは過去としっかり向き合わねぇとならなぇ」

「決別じゃなくて抱えて生きろ」

「罪を忘れるな。それが人間の業ってもんさ」

厳しいようで、とてもやさしい言葉ですね。

過去の悪業を消してしまわなければ、生きていく資格はないのでしょうか。

そんなはずはありません。

過去を背負ったまま存在していていいのだという八雲の救いの言葉でした。

与太郎はまさに背中に過去を背負っているわけですが、私たちは無始以来つくりとつくる悪業煩悩を背負って生きている存在です。

ダメなまま存在していてもいい。だからこそ自分自身と向き合うことが出来るのでしょう。

与太郎の背中を押す一言となりました。

 

前回のラストで、小夏の子の父親は与太郎が元いた組の組長なのではないかという話が出ていました。

萬月(川久保拓司)がさらに調べたところによると、小夏は高校時代不良で、揉め事を起こした際に八雲と親分が出あいます。

後に親分が揉め事を起こしそうなときに八雲が出ていっておさめたことがきっかけで、八雲・小夏と組長の関係が始まったのでした。

 

小夏が親分の元へ子供を産むつもりだということを伝えにいきます。

そこへ萬月から詳しく話を聞いた与太郎が乗り込んでいきます。

「下っぱじゃねぇ、次期真打ちでぇえ!」

刑務所に入るまでの経緯や、その間に父が亡くなっていたこと、そして落語への想いを組長と小夏に話します。

「そんなのどうってことねぇ。そのまま生きりゃあいいじゃねぇかって思わせてくれたのが落語です」

与太郎は組長を怒らせ池に投げられてしまいます。

「てめぇの正義で突っ走るんじゃねぇ!」

ここからの与太郎がめちゃくちゃかっこよかったです!

「死ぬわけにはいかねぇ。師匠と約束したんだ」

「誰がなんと言おうと姉さんのお腹の子はおいらの子でぇ!」

「後からくれっつったってぜってぇあげねぇぞ!」

素晴らしい啖呵でした。

「商売道具出されちゃあなぁ。精進してきたんだなぁ。いい咄家になった」

組長・・・悪い人なんでしょうけど、器の大きさを感じさせる台詞でしたね。

「自分の落語ってぇのが見えてきたのかもしれません。弟子ってぇのは勝手に育つもんで」

与太郎の成長に八雲も嬉しそうでした。

 

小夏がついにプロポーズを受ける…と思いきや、与太郎を巻き込みたくないという思いから結婚をためらいます。

迷う小夏と八雲の会話がとても良かったです。

「あんたを殺したら、この子にあんたの落語を聞かせられなくなるでしょ。それは嫌なの」

と言う小夏に八雲は、ずっと殺してくれるのを待っていた。お前がいるから自分ではできなかったと返します。

両親がいなくなって八雲に育てられた小夏ですが、八雲もまた小夏のおかげで生きてこられたんですね。

 

八雲は与太郎の部屋に出向き最後の稽古をします。

芝浜です。

「あとは助六、あんたの出番だ」

八雲の思いは与太郎に、小夏にそして助六(山崎育三郎)に届くのでしょうか。

 

与太郎の襲名披露公演です。

松田さん(篠井英介)が小夏を連れてきます。

枕なしで芝浜を演じます。

「父ちゃんの落語が聞こえるよ」

先代助六の芝浜は圧巻でしたが、与太郎の芝浜もまたぐっと胸に迫るものがありました。

小夏の子は無事生まれます。

「与太、一緒になろう」

名前は先代助六の本名を一字もらって「信」と決めます。

寿限無も良かったですね。

 

そして八雲と松田さんに、姉さんと所帯を持ちたいと報告します。

そして家族になりたいから八雲の家に住んでいいかと問います。

「二人の中の助六をきっと変えられる」

「好きにするさ」

松田さん号泣です。

 

と、良い話で終わるかと思いきや、

助六とみよ吉(大政絢)が亡くなった夜の話には、裏があるみたいです。

たしかにもう最終回でもいのではないかと思うくらいの展開でしたからね。

もう一波乱あるのでしょうか。

 

あと書ききれませんでしたが、八雲の「春の雪だねぇ」は美しかったです。

与太郎の「隠し事のねぇ人間なんて色気がねぇ」も良かったですね。

今回は綺麗な台詞が多かったです!

とても良かったのですが、展開が少し早いような気がしました。

でも安定しておもしろいと思います。

来週早く見たいような、終わりが近づくのが寂しいようなそんな気持ちで見ています。

 

私の満足度8(10段階)