あかつきブログ

仏教、音楽、世の中の出来事、サッカーなどについてあかつきが感じたことをゆるーく書きます(^-^)

まんぷく 5・6週

まんぷく 5・6週】NHK連続テレビ小説

https://www.nhk.or.jp/mampuku/

 

まんぷくに関しては二週間ずつ感想を書いているので、話がどんどん話が進んでしまいますね。

ふりかえって思い出しつつ書いてみます!

 

主な出来事

・克子(松下奈緒)の家で暮らし始める

 

・ラーメン屋で保科さん(橋本マナミ)と再会

 

・世良さん(桐谷健太)「不公平の時代ですわ」

 

・判子が売れる

 

・としちゃん(松井玲奈)と再会、はなちゃん(呉城久美)も無事

 

・泥棒が入る

 

・忠彦さん(要潤)帰ってくる

 

・神戸くん(瀬戸康史)住み始める

 

・忠彦さん目をやられてた

 

・加地谷さん(片岡愛之助)再登場

 

泉大津へ行く

 

・塩を作る

 

・従業員15人やってくる

 

・忠彦さんの絵が売れる

 

・たかちゃん(岸井ゆきの)が泉大津へ手伝いに来る

 

・塩完成、清香軒さんにあげる

 

 

感想

福子は資金集めの才能有りますね。

萬平(長谷川博己)は少し人が良すぎるところがありますが、ついていきたい!と思えるような魅力があります。

安藤百福もこのような方だったのでしょうか。

今までのところみんな戦争から無事で帰ってきてよかったです。

 

忠彦さんが言う通り

 

たかちゃんが浮世離れした美人だというのは完全に同意です!

 

岸井ゆきのは好きな女優さんですが、改めてすごいと思いました。14歳に見えます。

塩は上手いこと売れるのか、世良さんがどう絡んでくるかというところが7週目以降楽しみにしています。

と思ってたら世良さん、すでに7週目の頭でやってくれましたね!笑

それはまた二週間後のブログに書きます!

 

私の満足度7(10段階)

昭和元禄落語心中 第5話

昭和元禄落語心中 第5話】NHK、金曜22時

https://www.nhk.or.jp/drama10/rakugo/

 

第5話は、有楽亭を破門された助六(山崎育三郎)と寄り添うみよ吉(大政絢)、そしてなんとか助六に落語を続けてほしい菊比古(岡田将生)の姿が描かれていました。

 

「坊の高座は辛気臭いけど、艶がある。ああやって見るのもいいもんだなあ」

「おれだと思って大事にしろ」

落語を聞きに来ていた助六に対して菊比古は、師匠に頭を下げて戻ってくるように説得を試みます。

しかし助六は大切にしていた「助六」と書かれていた扇子を菊比古に託して去っていきます。

 

「おめぇはもっと堅え女だと思ってたよ」

「あれは菊さん向け。品のいい女なんてあなた苦手でしょ?女なんて求められればいくらでも変われるんだよ」

破門されて打ちひしがれる助六に寄り添うみよ吉。

以前菊比古に「居場所は自分で作るものじゃない?」と励ましていましたが、あの言葉は自分にも向けられたものだったのですね。

人に求められる姿にあわせて、必死に居場所を探しながら生きてきた、みよ吉の抱える大きな寂しさが垣間見えた場面でした。

二人の間に子供ができます。

 

有楽亭の家では女将さんが亡くなりました。

菊比古は師匠(平田満)から思わぬ話を告げられます。

 

「八雲の名前を次ぐ苦労は生半可じゃねえ。名跡の重みをしっかり受けとめきれる度量がいるんだ。あたしにゃ支えきれなかった」

「到底名前に勝てねぇって思い。それが一生ついて回るんだ」

「いい頃合いだからちゃんと話しておこう。私は八代目八雲の名をお前に継がせたいと思ってる」

師匠から八雲を継がせるつもりだと告げられた菊比古ですが、当然助六の幼少からの思いをわかっています。

助六が継ぐべきだと懇願しますが

「おれの目が節穴だっていうのかい?おれはお前のほうが八雲にふさわしいと思った」

と一蹴されてしまいます。

このとき菊比古は、助六が打ちひしがれたまま落語界に戻ろうとしない理由が、自らに八雲の名前を取られるからだと知ったのです。

結局女将さんの顔を見に助六が現れることはありませんでした。

 

菊比古はお栄(酒井美紀)から、みよ吉がお店の金を持ち逃げしたと聞きます。

その夜、菊比古が帰宅すると、部屋の前に助六がいました。

「別れをいいに来た」

みよ吉との間に子供が生まれ、しばらく東京をはなれると告げられます。

「落語はどうするんだい?」

「八雲を継ぐってのはどうするんだい!」

「おめぇさんがなりゃいいじゃないか!」

「おれはずっと坊がうらやましかった。かわいがられて、甘やかされて。何でも師匠にやってもらってよ。おれは所詮野良犬なんだよ。おんなじ弟子なんかじゃねんだよ!離しやがれ!」

感想を挟むのも野暮なやり取りが続きます。

「何をしてもいいよ、けど落語だけはやめるな」

「どうしたらいいか、もうからねぇんだよ」

助六の肩をつかみ泣く菊比古。

しばしの別れが訪れます。

 

助六にとっては八雲の名を継ぐことがすべてだったのですね。

その一心に支えられていたのであって、助六も実は弱さを抱える人間でした。

助六は協会を除名されます。

 

7年後、親子会で師匠は「子別れ」を演じた後倒れてしまいます。

病院で師匠から菊比古にある秘密が告げられるのです。

「おらはもうダメみてぇだ。」

「八雲の名。八代目のことだけが気にかかる。この名前は曰くがありすぎる」

そして、かつて自分が敵わない実力を持つ弟子がいたこと、六代目八雲と親子であるという立場を生かしてその弟子を追い出したこと、その弟子こそ初代助六(初太郎を育てたおじいさん)であったことを語るのです。

「あいつを育てたってじいさんが、助六だ。落語が生き写しですぐにわかったよ」

「因果応報。あいつがおれんとこに来たのも因縁なんだ」

「どんどん呪いみてぇに頭が硬くなる。助六に八雲の名はやらねぇって意地になって、大事な息子の一人を失った。おらぁ、本当に弱い。業の深ぇ人間だ。本当は、お前に八雲を渡すのだって嫌なんだ。みっともねぇと笑うなら笑いやがれ」

師匠は過去の秘密と自分の弱さを菊比古に告白します。

たしかにみっともないかもしれません。

でもその執念が七代目八雲の原動力になっていたのでしょうし、私としては弱さも含めてかっこいいなと思いました。

考えてみれば師匠の人となりがわかる場面はあまり出てこなかったのですが、人に打ち明けられない思いがあったのですね。

そして助六を愛する気持ちもあったのだということがわかりました。

 

「師匠を失った今、助六の落語があたしにはどうしても必要だったのです」

一人になってしまった菊比古は、助六に会うためにみよ吉の故郷へ向かいます。

地獄ではなく四国でしたね。

 

四国のうどん屋で小夏(助六とみよ吉の娘)と出会います。

そして小夏に案内してもらい、助六とみよ吉の家へと向かいます。

 

そして再会を果たすのです。

「お前さん変わらねぇな」

「お前はあいかわらず臭いよ」

 

もう会わないのかなと思って見ていたので二人が再会したのは意外でした。

どうやら次回は悲しい展開になりそうですね。

 

今回は師匠の台詞一つ一つに重みがあって印象に残りました。

芸能の世界で生きていくのはかくも厳しいものなのですね。

 

私の満足度8(10段階)

ブラックスキャンダル 第6話

【ブラックスキャンダル 第6話】日本テレビ系列、木曜深夜放送

https://www.ytv.co.jp/blackscandal/

 

今回は亜梨沙(山口紗弥加)と花園(平岩紙)の最後の対決でした。

 

ソフィア(瑛茉ジャスミン)が夏恋(小川紗良)に、拒否したら花園に賠償金請求されるから私脱がないといけないと告白。

なんてひどいやり方だと思いました。

 

巻田(片桐仁)が、花園がソフィアに枕営業を強要しようとする音声を録音しており、亜梨沙は週刊誌に記事を書くことを指示します。

これで勝ち目が出てきました。

 

しかし、巻田がまさかの裏切り。

週刊誌に録音をリークしたものがいると花園に伝えてしまいます。

たしかに奥さんが不倫しているというネタだけでは巻田を操るには弱いかなと思っていました。

「ゲスに生まれてよかったー」

がよかったですね(笑)

 

亜梨沙は花園からクビだと言い渡され、追い込まれてしまいました。

 

さて、ヌードが嫌で逃げ出し、どうしようもなくなって自殺しようとするソフィアを亜梨沙がとめます。

ソフィアのマネージャー水谷(若葉竜也)の言葉が亜梨沙にとってソフィアを見つけ出すヒントとなりました。

そこでビルの屋上から二人見たものとは・・・

ビルのスクリーンに映し出される夏恋ちゃん枕営業の告白(>_<)

 

枕営業の強要が発覚した花園は当然クビとなります。

 

「一滴残らず地球上から干されて消えろ!」by亜梨沙

 

しかし、花園も亜梨沙の会見については、ある記事が出るのを差し替えるためだとしか知らなかったのです。

 

「私だって紗羅を助けたかった」

「もし今目の前に紗羅がいたら、一つだけ謝りたい。紗羅は不倫なんかしてないって最後まで信じてあげられなかったこと、紗羅、本当にごめんなさい」

 

昔花園を信頼していた亜梨沙にとって、後味の悪い復讐となりました。

 

次回からいよいよ黒幕に近づいていきますね。

唯菜(松井玲奈)がどう絡んでくるのか気になります。

 

私の満足度6(10段階)

『悲しみを聞く人』

『悲しみを聞く人』(サンガ伝道叢書)長谷顕文 

samgha.shop-pro.jp

 

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、真宗大谷派労務問題とパワーハラスメントがあったと昨年報道されました。

 

真宗大谷派宗務総長が謝罪 非正規僧侶残業代不払い : 京都新聞

 

この話題のことは知らなかったので報道を見たとき大変驚きました。

 

本書後半に労務問題とパワハラに関する記述がありますが、私としては前半の筆者がどのように大谷派教師となったのか、僧侶としてどのような歩みをしてこられたのかという部分がおもしろかったです。

私自身の歩みと照らし合わせながら読みました。

 

印象に残った箇所

・「そこで最初に聞かされたのは、真宗の教え、仏教の教えというのは生きている者のための教え、もっと言えば、自分自身のための教えなのだということでした」(p13) 

たしかに、仏教は死後や死が近づいたときのための教えだと思われている方は多いかもしれません。

私は幼い頃から課題を抱えて色々と考えておりましたので、わりとすんなり仏教が自分のためにある教えだと思えたのですけれども。

 

・「そこには同じように悩みを抱えた仲間がいたということも大きかったと思います」(p14)

それぞれ悩みや課題を抱えている仲間がいるからこそ、仏道を歩めるのではないかと思います。

真剣に語り合える仲間との出あいを大切にしたいです。

 

・「親鸞さんが歩まれたご生涯そのものから学ぶということです」(p20)

・「私自身にとって親鸞さんとはどういう存在なのかと考えたとき、悲しみを聞く人だなと感じています」(p23) 

親鸞聖人がどのようなご生涯を歩まれたのか、どのような方たちと出あいどのように接してこられたのか、そこを意識するとお聖教が新たに響いてくることがあるように思います。

親鸞聖人の背中に学ぶということも大切ではないでしょうか。

 

・「私の隣で親鸞さんも一緒に教えを聞いているのだというそういう感覚があります」(p26)

私もこの感覚があります。筆者が親鸞聖人を「親鸞さん」と呼ばれているのがとても良いなと思います。

 

本書前半は素直に南無阿弥陀仏と、読みながらお念仏申したくなる箇所が多かったです。

 

後半は労務問題、パワーハラスメントについて書かれています。

 

この件に関しては方々で様々な意見を聞いてきました。

それでも事情がはっきりとはわからず、私としては受けとめが難しいです。

ですから、逃げかもしれませんが本書の情報のみで判断することは避けたいと思います。

 

ここからは一般論として考えていきます。

 

一般論として、デフレ下の経済では労働環境がブラックになりがちです。

企業はコストカットして給料を抑えていく必要がありますから、給料以上の働きが労働者には求められます。

雇用状況が厳しければ、やめる覚悟で環境改善を訴えることもできません。

ますます労働者にとって不利な環境で働かせることができるという、負のスパイラルに突入していきます。

それを解消するためにはマイルドなインフレによる雇用の改善が必要とされます。

昨今ブラック企業が淘汰されてきているのは、雇用が改善傾向にあることが大きいと思われます。

雇用状況が良くなれば労働者が仕事を選ぶことができるので、労働環境は改善されるはずです。

労務環境やハラスメントの問題を考えるとき、心の問題として考えることも必要ですが、適切なマクロ経済運営を求めていくことも必要ではないでしょうか。

 

必ずしも誰か悪い人がいるから厳しい労働環境やハラスメントが発生するというわけではなく、環境によっては誰しも加害者、被害者になり得るのだと思います。

もちろん私自身も含めてです。

環境によって心は左右されます。

ですから、経済など社会の問題について考えることも、心の問題や「いのち」の問題について考えることにつながるのではないでしょうか。

 

ただ、一般論ではなくて現実問題として悲しみをもって声を上げられた方がいらっしゃるわけですから、私も僧侶としてこの問いかけに向き合っていきたいと思っています。

老人ホーム法話

今日は名古屋市内の某老人ホームで勤行とお話をしてきました。

 

毎月一回定期的におこなっている行事で、私は今月の担当として伺いました。

担当するのは今年で4回目だと思います。

 

私が15分前に到着したときにはすでに準備が整っており、大変あたたかく迎え入れてくださいました。

 

法話の内容

・自己紹介

・名古屋別院について

・坊さんバンドについて

・近所のお寺さんの話

・虫が苦手

・自分にとって都合の良いものを求め、都合の悪いものを排除しようとする

・人の良し悪しを判断する

・雨は涙

・お念仏について

 

という内容です。

と言っても本当は一個ずつ説明しないとよくわからないですよね。

 

事前になんとなく考えていた流れに沿って内容を書いていましたが、実際は質疑応答や雑談を含みつつ和気あいあいという感じでお話ししました。

何度か伺っていて空気がわかっていたので、なるべく仏教用語を少なめに、和やかな雰囲気作りを心掛けました。

ある程度上手くできたかなと思います。

 

お話ししたかった「人のために涙を流すことができる人の話」を真剣に聞いていただけましたし、お念仏の話にもうなずいてくださる方が例年よりも多かったのでよかったです。

最近お話しする機会が多かったのもあって落ち着いて話すことができたのと、場に合わせたお話しを心掛けた点が良い点です。

質問への答えが雑になったり、丁寧に話すべきところを時間の関係で端折ったのが反省点です。

 

また私が担当するかは分かりませんが、ぜひ来年もみなさんにお会いしたいなと思いました。

 

南無阿弥陀仏

『コンビニ人間』

コンビニ人間(文春文庫)村田沙耶香

 

books.bunshun.jp

 

コンビニの店員でいるときのみ世界の歯車になれるという古倉恵子と、婚活目的でやってきた新入りのバイト白羽が出会い・・・というストーリーです。

 

とても読みやすくて、友人の結婚式に向かう新幹線の中で30分くらいで読みました。

文章自体が読みやすいというのもあるのですが、話の中にぐいぐいと引き込まれるような力を感じました。

でも、さらっと読める話ではありません。

衝撃というか、もやもやというか、気持ち悪さというか・・・

私の感情は見事に掻き乱されました。

 

この小説の登場人物に、まったく共感できない、理解できないという人にとっては単なるホラーかもしれません。

 

私は恵子に共感できる部分もありました。

世間でいう「普通」を「普通」だと思えない、また何が「普通」なのかを掴むのも苦手だという部分です。

私も悪気なく世間の常識を飛び超えて、ときには他者を傷つけてきました。

「そんなこと言わなくてもわかるだろ!」

「あれは嫌味なんだよ!」

「遠回しに言ってるのがわからないのか!」

何度叱られたでしょうか。

「本当にわからないんです」と答えて、何度も相手の悲しい顔を見てきました。

でも本当にわからないんですよ。

 

世間の「普通」だとか「常識」だとかは意外と教えてもらえないものです。

そもそも気にもしていなかったことですから、教えてもらえさえすれば従うことに抵抗はありません。

でも本心かどうかって見破られるんですよね。

「あなた空っぽだね」と言われて「そのとおり。どうでもいいもん」と心の中で思うことがあります。

 

でも、目的を達するために手段を選ばないという点は共感できません。

恵子が取ろうとする手段は例えば暴力など、しばしば法を犯すものです。

自分にとって合理的と思える判断だとしても、私だったら法の範疇でおこなおうとします。

これだけマニュアルに沿って行動する恵子が、法律を破るのは気にしないというのはよくわからないです。

 

いや、法律で決まっているからやらないとかいう以前に、暴力なんて倫理的に問題があるじゃないかと思われるでしょう。

でもしてはいけないことが、なぜしてはいけないことなのか、突き詰めて考えると難しいものなのです。

例えば「なぜ人を殺してはいけないのか?」という問いは、今のところfinalventさんのこのブログ記事にでてくる半村良の回答が一番納得できます。

 

[書評]人生ごめんなさい(半村良): 極東ブログ

 

私はむしろ恵子より白羽に共感できる気もします。

口だけ達者で、楽をしたくて、空っぽで、人より優位に立ちたくて、人の評判を気にする・・・なんて奴だ!笑

恵子も人の評判を気にはしていますが、それは人を困らせたり悲しませたりしないためのもので、自分が生き辛いとか評価されたいとかいうわけではないですから。

 

この本のテーマは、登場人物のキャラが立っている割に意外と難しいです。

普通って何だろう?と考えさせられます。

でもそこに何か訴えたい主張があるのかどうかはわかりません。

 

恵子は結局コンビニを取りますが、本人が幸せならそれでいいじゃないかと思います。

本来それでいいはずのところを、それでいいじゃないかと思えないところが問われているのかもしれません。

「みんなちがって、みんないい」と思いつつも、幸せを型にはめて考えてしまうことはよくあると思います。

 

一つだけ確かなことは、結婚式に出席する直前に読むのはおすすめしませんということです。

入り口で式場の方が心配してくださいましたが、余興をするから緊張していたのではなくて本書に衝撃を受けていたのです(笑)

獣になれない私たち 第5話

【獣になれない私たち 第5話】日本テレビ系列、水曜22時放送

https://www.ntv.co.jp/kemonare/

 

晶(新垣結衣)と朱里(黒木華)がついに対面。京谷(田中圭)は朱里を残して部屋を出ていくことを決意。恒星(松田龍平)は呉羽(菊地凛子)の結婚相手である橘カイジのことを調べ・・・という話でした。

 

京谷と恒星の絡み、晶と朱里の絡み、それぞれ緊張感がありました。

やはり恒星は優しいなと思います。

暴力苦手なマスターはいい人ですね。

 

朱里の背景が描かれるようになって気付きましたが、私自身は朱里に近いなと思います。

朱里の気持ちが一番共感できるような気がします。

そして世の中から一番共感されないだろうなと思います。

「やらないんじゃなくて、できないんだ」ということに世間は気付いてくれません。

だから世の中にアジャストするためには、朝起きることができて普通のことが普通にできる「普通人間」を演じなければなりません。

それを続けているうちに「あれ、私って何だっけ」と分からなくなっていきますし、消耗して疲れ果てていきます。

だから「私だって疲れたくないからここにいるんだし」という気持ちはよくわかります。

「あなたの持ってるいろんなもの、私なんにも持ってない」

このように普通の人の普通の幸せと比べて苦しむのです。

 

SEチームのリーダー、頼りになる佐久間さん(近藤公園)が転職活動を開始しました。

極めて妥当な判断でしょう。

社長が気付いたのだとすれば、次週以降何か変わるのでしょうか。

 

「そうだよね、私の贅沢なんだよね」

私が頑張ればみんなは平和なんだよね。わたしが全部背負い込めばいいんだよね。という晶の言葉は刺さるものがあります。

私はどちらかというと晶の様な仕事ができる優しい人に依存してしまう側なので、申しわけないなという思いで見ていました。

 

京谷の母千春(田中美佐子)の回想シーン、「若狭湾相模湾は少し似てます」のあたりから泣きそうになりました(泣かなかったですけど。私はなかなか泣けないのです)

「反対側の海はどんな色だろう、あの人が毎日見てる海はどんな海だろう」

「この人と一緒に行く。反対側にある知らない海へ」

「私はかつみさんと一緒にいたい。辛いよりそっちが勝っちゃってんのよ」

千春の一連の台詞は綺麗で素敵だなと思いました。

晶の「愛していれば乗り越えられますか?苦しくても、辛いことが続いても」

という問いに千春は

「もちろん」

と返します。晶に強烈なダメージを与える一言となりました。

 

「おれさ、ずっと怖かったんだ朱里が死ぬの。でもそれは愛じゃなかった。愛せなくてごめん」

ついに京谷が部屋を出ていきます。

 

そして京谷から連絡を受けた晶は、「京谷と会うと許してしまうから会いたくない」と京谷の前で恒星と口づけを交わします。

 

このタイミングでキスか…

視聴者は晶と恒星の仲が進展していくのだろうなと思っていたことでしょう。

しかし、こんなに視聴者が望まない形で進展するとは。

 

そして居合わせた呉羽の表情。

Twitterで「もしかして呉羽さんも『獣になれない私たち』の『私たち』側なの?」とツイートされている方がいましたが、たしかにそうなのかもしれません。

実は恒星に惚れているのでしょうか。

呉羽が登場するとこのドラマはおもしろくなりますね。

次週期待です!

 

それにしても堂々巡りです。

どこにも進めません。

行くことも戻ることもできません。

 

「おとなって悲しいですね」

「苦味も雑味も要らないっすわ」

三郎(一之瀬ワタル)の台詞です。

私もつくづくそう思います。

でも現実は目の前にあるのです。

 

現実は苦味も雑味も伴ってあるのです。

 

そこが逃げずに描かれています

どのように話をおさめていくのか、難しいと思いますがこの姿勢を貫いてほしいです。

 

私は前回このドラマは小説のようだと書きました。

 

akatsuki-blog.hatenadiary.jp

でも、第5話を見て改めて考えてみると、

 

このドラマは映画なのかもしれない

 

と思いました。

映像や台詞が綺麗です。

もちろん毎回山場は設定してあり配慮はされていますが、視聴率よりも描きたいことをそのまま流れのまま描いているように思います。

辛いシーンも多いですし、2時間の映画として一気に見ることが出来たら良いのにとも思います。

でも最後までこの密度で描かれていくのであれば、間違いなく「脱落しなくて良かった」と感じることでしょう。

私は2話あたりで見るのをやめるか迷いました。

今後の展開が気になります。

 

私の満足度7(10段階)